ポルトガルのワインのコラム

マデイラワインの魅力と楽しみ方

マデイラワインとは

マデイラワインは世界三大酒精強化ワインの一つで、島の名前のワイン。「大西洋の真珠」と呼ばれるマデイラ島は、大航海時代ヨーロッパからアメリカ大陸、インドやアジアへと向かう航路の中継地点として発展。この島で積まれたワインが赤道を超える旅のなか、熱が加わることで独特の風味を持つ美酒として人気を博し、アメリカ大陸でその真価が認められ西欧世界へ広まりました。
マデイラワインはシェークスピアやナポレオンなど歴史的な人物を魅了し、アメリカ独立宣言の乾杯にも使用されました。

酒精強化ワインであるマデイラワイン。ワインを造る途中でアルコールを添加(酒精強化)して醗酵を止め、甘さを残した状態で加熱熟成した結果、独特な風味に加えて魅惑的な甘さと引き締まった酸味が特徴的な味わいとなり、類ないワインとして親しまれています。

※酒精強化ワイン:ワインの醸造工程中にアルコールを添加して、ワイン全体のアルコール分を高め、味にコクを持たせ保存性を高めたワインのことで、フォーティファイド・ワインとも呼ばれます。
●世界三大酒精強化ワイン:マデイラワイン、ポートワイン、シェリー
●ポルトガル三大酒精強化ワイン:マデイラワイン、ポートワイン、モスカテル

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マデイラワインのブドウ品種

マデイラワインを造りだす主な品種は、代表的な白4品種と黒ブドウ ティンタ・ネグラ。
白4品種から、セルシアルは辛口、ヴェルデーリョは中辛口、ブアルは中甘口、マルヴァジアは甘口のスタイルのマデイラワインが造られます。黒ブドウのティンタ・ネグラからは辛口から甘口の全ての味わいを造ることができます。

マデイラワインの楽しみ方

独特な風味に甘さと酸味が特徴のマデイラワイン。ストレートやロックで、また様々なカクテルとしてもお楽しみいただけます。マデイラワインは酸化熟成されたワインのため、開栓してからも味わいは劣化することがありません。少しずつ、気分に合わせていろいろな飲み方をお試し下さい。



マデイラワインはアルコール度数がやや高い(約19%)ため、食後酒として飲まれることが多いですが、食前酒や食中酒として、スイーツ以外にも、和食や中華からペアリングすることができます。
特に、ワインには合わないと言われる、魚卵(雲丹やイクラ)、塩辛やカニみそなどには絶妙なマッチングを見せます。銀座にあるマデイラワインバー「エントラーダ」の店長曰く「ワインの敵はマデイラの友」!

マデイラワインの魅力

大航海時代に旅するワインとして生まれたマデイラワインは、その独特な製法である加熱熟成により、開栓した後も長い間美味しく飲むことができます。保管方法も簡単で扱いやすく、ヴィンテージものワインも多く現存しスティルワインより割安でお楽しみいただけます!


スティルワインとは違った魅力を持つマデイラワイン!
ご家庭に常備していただき、いろいろなスタイルでお楽しみください♪