ワインコラム

ビオ(オーガニック)ワイン

今回は、ビオロジックワインもしくはオーガニックワインについて、基本的なお話をいたします。

簡単に言えば無農薬有機栽培という事になりますが、ワインの説明にもいろいろな言葉が出てきて、混乱される方も多いと思います。イメージ図を参考に、以下の内容をお読みいただければ、ご理解しやすいかと思います。

〔画像〕ビオ(オーガニック)ワインのイメージ図


◆ビオロジック(オーガニック)
ワインは基本的にブドウから造られます。ビオロジック(以下、ビオ)とは、ブドウ栽培において農薬、化学薬品、化学肥料や除草剤等を使わない栽培法を言います。ビオワインとはビオ栽培されたブドウから造られたワインの事です。

◆ビオディナミ
ビオと共によく出てくるビオディナミとは、ビオをベースに、オーストリアの人智学者ルドルフ・シュタイナーの理論を加えた栽培法の事を言います。無農薬、有機栽培に加えて、月や天体の運行から畑での耕作を設定したカレンダーと、プレパラシオンと呼ばれる調合剤を適時散布することがビオとの相違点です。月齢によって田畑での耕作を行うことは、古来より日本でも行われてきたことです。

プレパラシオンとは天然由来の調合剤で、葡萄の木の持つ力を引き出すためのものです。例えば、プレパラシオンは番号で呼ばれますが、その501番は水晶を細かな粉状にして牛の角に詰め、数か月地中に埋めたのち、水に溶かしてブドウの葉に撒きます。その量は、1ヘクタール当たり4gと極僅かな量です。水晶の微細な粒が葉に付着し、そこに日光が当たると、水晶を通過した光が分光(スペクトラム)され、そのスペクトラムがブドウの木にこれから光が差すと伝え、ブドウの木は光合成のために葉を開き、日光を取り込もうとします。実際に501番を撒かれた畑を見ましたが、撒かれた畑のブドウの葉は全て上を向き、日光を浴びようとしている姿に驚かされました。

◆認定機関
ビオ(オーガニック)、ビオディナミとも厳格な規定があり、認定機関が認定したワインのみに、ビオやビオディナミの呼称を使用することが許されます。ビオのユーロリーフABの認証、ビオディナミのデメテールなどは、これらの認証機関が発行するものです。有名な機関の認証を下記にします。

①EUのビオロジックの認定 ユーロリーフ
②フランスの認定機関 AB(アグリカルチャー・ビオロジック)
③フランス発祥で世界的なビオ認定機関 エコセール
④ニュージーランドのオーガニック認定機関 バイオグロ
⑤ビオディナミ認定機関 デメテール

〔画像〕認証マーク

◆自然派ワイン、ヴァン・ナチュレルとは
ビオ(オーガニック)やビオディナミとよく混同されるのは「自然派ワイン」、あるいは「ヴァン・ナチュレル」と呼ばれるワインです。規定や認定などは存在せず、生産者や販売者が自らのワインを「自然派ワイン」と呼んでいます。添加物を使用せずナチュラルな味わいを謳っていますが、生産者によってまちまちの状況です。ブドウ栽培も、慣行栽培(農薬や化学薬品を使用した)からビオディナミまで混在しています。

ヴァン・ナチュレルは、今年3月にフランスで初めて公的機関が認めた私的認定団体「ヴァン・メトッド・ナチュレル」が発足しました。この団体の認定内容はかなり厳格な内容です。現在のヴァン・ナチュレルを名乗る生産者が、どこまでこの団体の認可を受けるかは予測がつきません。

《まとめ》
ビオ(オーガニック)やビオディナミを実践し認定を受ける生産者には2つのタイプがあります。

一つは自らのワインの品質向上、そこから唯一無二の産地の個性を如何に表現することを求めて、ビオ(オーガニック)、ビオディナミに耕作方法を転換する生産者。彼等の多くは、自分たちの子孫に良好な環境を残したいとも言います。
もう一つは、最近次々と出て来ましたが、世界的なオーガニックブームに乗るために、プロモーションとしてビオを取り入れる生産者。

この2つに大別できるかと思います。私たちが輸入してお勧めするワインは、勿論前者のワインです。

今回お勧めするワインは3点

◆ビオロジックワイン

エスポラン コリェイタ レッド 2018(ユーロリーフ認定)

ポルトガルの南部 アレンテージョのエスポランからコリェイタ レッド。長年の実践の結果、ヨーロッパでも最大規模のオーガニック葡萄園を実現させたエスポラン。同社のビオワインを代表するのが、このコリェイタ。コルク樫が点在する丘陵を吹き抜ける風のような美しいワイン。

ヴィラ・マリア プライヴェートビン オーガニック ソーヴィニヨンブラン 2019(ビオグロ認定)

ニュージーランド南島マルボロウ地区は、NZのソーヴィニヨンブランを代表する産地。パッションフルーツやグレープフルーツ、若草の香りに代表される爽やかな味わいの、NZソーヴィニヨンブラン。オーガニックは、そこに複雑で奥深い味わいを与えました。

◆ビオディナミワイン

ドメーヌ ド・レキュ ミュスカデ キュヴェ・クラシック 2018

酸っぱいだけの安ワイン、そんなイメージを根底から覆したレキュのミュスカデ。1972年からビオロジック、1992年からビオディナミを実践し、数多くの生産者に大きな影響を与えたギィ・ボサールの意思を引き継ぎ、ビオディナミの神髄を極めるフレデリック・ヴァン・エルク。彼のミュスカデはビオディナミで造られたワインを知るための好例、その石清水のようなミネラル感に驚かされます。


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